作品の事前の宣伝は全く無しで、鳥の被りモノの人物の絵だけ発表された
映画だったのでおそらくエンターテイメント性は、あまり無いだろうと予想された。
ハウルの動く城までは宮崎作品は東映まんが祭り的な、家族で楽しめる娯楽作品
だった。
風立ちぬあたりから、引退詐欺で作風が地味な宮崎の私小説的なモノになり、
今回の君たちはどう生きるかの作風も、ミヤザキの人生の投影まんが走馬灯的私小説祭という地味な作品だったという印象で、ラストのオチも特に感動も無い。
私が一番好きな千と千尋の神隠しが10点だとすると、7,5点位だった。
自転車人力車の客席椅子のバネの沈み込みの表現がリアルなのが、メカに拘りのある
宮崎作品らしく、ギチギチするバネの音が女性の重量感を良く表現していると思った。
偶然だろうがワンパンマンのフェニックス男の後に、少年の心を惑わす鳥人間の展開は似ていたが製作期間を考えると偶然だろうが、ネタの後出し感があった。
両方の作品の優劣を決める、鳥人間コンテストなのか?
アオサギとは、辞める辞めるサギの宮崎監督自身の、投影まんが祭りなのだろうか。
ラストのオウム大王あたりは、漫画版ナウシカのラストのヒュドラっぽい残酷さが
あり、ナウシカ続編アニメの噂は此処から来ているのかと思った。
本編上映前の別の映画作品の宣伝でジブリっぽい絵の、別会社のアニメの宣伝が流れていたが宮崎監督後を継いで、積み木を重ねられるアニメの監督は現在日本には、殆ど居ないと思い知るだけだった。